ロルフメソッドSI
アイダ・P・ロルフ博士
SI (ストラクチュラルインテグレーション 身体構造統合)とは、
米国の生化学者であったアイダ ・P・ロルフ博士によって、開発され名付けられた身体再教育のためのシステムです。
ロルフメソッド、ロルフィングという名前で呼ばれることもあります。( 'ロルフィング' は、ロルフ研究所の登録商標です。)
ストラクチュラルインテグレーション(SI )では、身体全体に張り巡らされている筋膜という組織に働きかけていきます。具体的には、マッサージやストレッチにも似た”筋膜リリース”という手法を使います。
筋膜は、骨や筋肉・内臓・神経・血管などのあらゆる器官を包み込み、それらを、それぞれの位置に正しく保持して、私たち一人一人の姿勢を形づくり、身体が効率的に動作できるようにしています。
身体は、筋膜によって立体的に編み上げられたクモの巣のようなものですが、長年生活していく中で、容易に歪んだり、縮んだりしてしまいます。
(例えば、いつも同じ足に体重がかかっている、同じ作業を長時間続ける、肉体的・精神的なストレスを感じている、スポーツに熱心に取り組んでトレーニングしている、転んだり怪我をしたことがある、など)
SIでは、この筋膜に働きかけて、身体の配列を整え、線維の間をエネルギーの源である間質液で充たし、その結果、身体が効率的に動ける本来の楽な状態へと統合していきます。
SIは、ベーシック10シリーズという10回のSIのセッションから成っています。
「身体構造統合という目的」のために、身体全体を網羅するように系統化されたセッションを10回にわたって行うことで、右と左、前と後ろ、内側と外側、上と下をバランスさせ身体全体が協調して機能するようにプログラムが組まれています。そのための具体的な地図や手引きにあたるものをレシピと言います。
このレシピに沿って10セッションが進められていきます。
SIの目的は、身体の内外を問わず
「その人の潜在的な、隠されている可能性をひらくこと」にあります。
それは、その人すら知らなかった「ありのままのその人が現れること」とも言えるかもしれません。
SIを受けると、それまでのパターン化された身体から解放されることで、呼吸が楽にできるようになったり、身体が軽く感じられるようになったり、部分的な不具合が緩和されることがあります。
これは、適切に配列されて、機能するようになった身体の中を重力が通っていくことができるようになるためです。
身体が楽になると、心理的・感情的にも変化が現れてきます。
今までの、身体を扱うことに多くのエネルギーを費やす生活から、重力を味方にして日々癒される身体へと、変わっていくことができるかもしれません。